2011年3月22日火曜日

震災で思ったこと・買い占め

こちら横浜はようやく普通の暮らしを取り戻してきました。
計画停電はまだ各地に実施されているものの、スーパーやコンビニの陳列棚は商品で埋まってきましたし、ガソリンスタンド前の長蛇の列もほぼなくなりました。
体に感じる余震の回数も減りました。
でも、まだ予断は許しませんね。
茨城方面は相変わらず地震が続いているようです。

この10日間、必要なとき以外はほとんど外出せずに過ごしました。
外出そのものが意外とエネルギーを使ってしまうということと、家に犬たちがいる以上、いざというときにこの子たちを守らなければならないという理由からです。
買い物は仕事帰りの夫に2度ほどスーパーに寄ってもらった程度で、だいたい家にストックしてあるものですませました。
スーパーの食品売り場は、常温でで保存のきくカップめん、インスタント食品、主食のお米、パンが品薄になり、生鮮食品は比較的残っていたとのこと。
停電になれば冷蔵庫が使えない、生鮮品は保存できなくなるから買わない、というわけでしょうか。

買い占めは控えるようにと再三報道されてきましたが、なかなかすぐに解消されませんでしたね。
日頃から、わたしたちはモノに溢れた豊かな生活をしてきたはずです。
流通が少し止まったからといって、すべての人がたちどころに干上がることはないはずです。
何より想像を絶する災害に見舞われれば、買い込んだたくさんの食料も、ガソリン満タンにした車も、すべてが壊れ、流されてしまうかもしれません。

いつも荷物を届けてくださる宅配便のおじさん。
まだ余震が続くなか、荷物を届けてくださいました。
「地震大丈夫だった?」と聞くと、「大丈夫じゃない・・・ガソリンがない」と、ポツリ。
首都圏で買い占め被害を受けたのは、不便な状況下にあっても毎日外に出て働かなければならない人であったとわたしは思います。
仕事先で、お昼を買いにコンビニに行っても食べるものが何も売っていない、車を使おうにもガソリンがない!
では売っている店を探しにいけるか、買えるまで列に並んで待てるかというと、もちろん仕事中にそんな時間もない。
その一方で我先に食料を買い込み、滅多に乗らない車にガソリンを入れ、防災気分でぬくぬくと家にこもっている人たちがいなかったとは思えません。


今回の災害でも、『秩序と礼儀を忘れない』日本人が、海外から高く評価されました。
電車の止まった駅の階段に座り込むたくさんの人たちが、列を乱さず、歩く人のスペースもちゃんと空けていたことに驚きの声が上がったといいます。
にもかかわらず、いざというときを心配するあまり、本当に必要な人たちから奪ってしまう状況も起こった・・・このたび問題となった買い占めは、日本人の評価を覆しかねない恥ずべき行動ではなかったでしょうか?
日本では略奪は起こらないけれど買い占めは起こるのだと報じられるようにはなりたくないものです。

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