2009年2月1日日曜日

みなさま、ありがとう。

昨晩10時24分、アイリッシュ・セターのはなちゃんが永眠いたしました。
かわいがってくださったみなさま、ご心配くださったみなさま、ありがとうございました。
はなちゃんに代わって御礼いたします。


昨日2時頃のはなちゃんです。最後の撮影になりました。

昨日は雨風が強くて、こんな悪天候で弱っているはなちゃんを病院まで歩かせられないと、行きは仕事に向かうダンナの車で送ってもらい、帰りは初めてペットタクシーを利用しました。
お薬と栄養剤を注射したにもかかわらず、昨日のブログアップ後も症状の悪化はすすむばかりで、体温は低く、呼吸は弱く、脈拍は170を超えていました。手足は本当に冷たくなってしまい、見ると本来なら黒いはずのツメが白っぽくなっています。目の瞬膜は充血し、おなかも青紫色に。一生懸命さすっても、なかなか体はあたたまりません。
つらいのかな、痛いのかな、はなちゃんが好きなゼラニウムでさすってあげよう。

午後を過ぎると、お水も自分で飲めなくなりました。
足取りはかなりふらついていて、しっぽも完全にだらり、それでも外に出たいというので出してあげると、いつの間にか庭の隅っこの茂みの奥に、体を丸めて横たわっています。

「そんなところで寝ちゃダメじゃない、早く出なさい!」

といって腕を掴んで引っ張り出そうとしましたが、体がいうことをきかないらしくてなかなか出てきません。やっとのことで引っ張り出し、泥だらけの足を洗って体を拭きました。
このとき、ああ、この子は死んでいこうとしていると、初めて理解したように思います。
猫や野生の動物は姿を隠して死ぬというけど、この子も本能的にそうしようとしたのかな。

何度か嘔吐と下痢をしましたが、夕方便に血が混じり始めてからは容体がさらに急変。
歯茎や舌は貧血で真白です。
血便を何度か繰り返して、もう立ち上がることもできず、焦点も合わせられません。
この子は今夜死ぬ、そう思うと一瞬たりとも離れていられず、ずっと抱きかかえていました。

ダンナが仕事から帰るまで、なんとかがんばってほしいな。

夜、ようやくダンナが帰ってきて、ふたりで抱きかかえて過ごしました。
体は動かないけど、ペットボトルのお水を口元に少し流してあげると、舌を動かし水を飲もうとします。
手足が硬直したようにまっすぐに伸びてしまうので、さすったりや曲げ伸ばしを続けました。

10時頃だったと思います、ついに手足に痙攣が始まり、時折突っ張るように足を動かし始めました。
今まで声も出なかったはなちゃんが、荒い呼吸のなか「オーン、オーン・・・」とないています。

「はなちゃん、ありがとう、ありがとう」

それに応えてくれているのか、それとも苦しさからなのか、しっぽを一生懸命振ろうとします。

「はなちゃん、もうがんばらなくてもいいよ。」

なき声はほんのしばらく続き、次の瞬間体をぐーっとのけぞらせました。
まるで蝶やセミのさなぎが脱皮するように。

はなちゃんの魂が体から出ていく・・・

ふっと戻ったとき、呼吸が止まりました。

しばらく心臓は動いていましたが、だんだん不規則に弱くなり、やがて止まりました。

死ってもしかしたら生からの脱皮なんだろうか。
だとしたら、目には見えないけど、魂は羽化するのかしら。
甘えっ子で寂しがり屋で、「となりのトトロ」に出てくるメイそっくりのなはなちゃんだったけど、最期はとても立派だったね!
とっても上手に脱皮できた! すごいね!

わたしたちはこの子の最後の時を看取り、一緒に床で寝ました。
一緒に寝ながら、今はなちゃんの魂はどこにいるのだろう、生きていた時と同じように、わたしたちの間にもぐりこんでいるのか、それとも天井からわたしたちを見ているのか。
ひょっとしたら、どのワンコでもすぐにお友達になれるはなちゃんだったから、先に逝ったワンコたちに連れられて虹の橋の向こうに行っちゃったかな・・・・・・でもまだ、はなちゃんがいなくなった気はしません。

はなちゃんの最後の言葉の意味を思います。
うちに来てよかったって言ってくれたのかな、さようならって言ったのかな。
この子がうちに来なかったら、わたしは犬のせっけん屋にはなっていなかったかもしれない。
犬のこともこんなに一生懸命になって勉強しなかったかもしれない。
この子がうちに来てくれたことは、わたしにとって言葉で言えないほど大きい!

今、2階ではなちゃんは静かに眠っています。
ももがそばについてくれています。

ありがとう、はなちゃん。
またははちゃんの笑顔を見て、体に触って、声が聞けるかしら。
いつかわたしが逝くときは、はなちゃんに迎えにきてほしいな。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私がレッスンに伺った時には もうはなちゃんは逝ってしまった後だったのですね・・・レッスンの時しか はなちゃんに会えなかったけど、大きな身体でしっぽをふりふりしながら近寄ってきてくれた はなちゃんが思い出されます。
はなちゃんは先生の所で過ごせて幸せだったと思います! 虹の橋を渡っても、はなちゃんは相変わらず甘えんぼで、みんなと遊んでますよ!きっと・・・

匿名 さんのコメント...

レナさん
そうなんです、あえて講座中は申し上げませんでしたが・・・。
亡くなってすぐ翌日の講座、最初はちゃんと果たせるか不安だったのですが、みなさまのおかげで楽しく終えることができました。
ありがとうございました。